ある日の午前3時ごろ不意に目が覚めてしまった私は、眠れないのでなんとなくPS4を点け、購入済みのアプリケーション欄をぼんやり眺めていました。
とりあえず軽めのゲームでもしようと思い、目に留まったのが「フィンチ家の奇妙な屋敷で起きたこと」です。
『プラチナトロフィーがない≒軽めのゲーム』だと思っているのでいかにも今の自分にぴったりなゲームのような気がしました。
ダウンロードが終わって起動し、最初に思ったのはいきなりフォントがダサくなったな!でした。

メインビジュアルのロゴがお洒落だと感じていただけに(どこかで見た日本語版も独特のカーニングで好きです)、わりとガチで落胆したのを覚えています。手抜きか~、と。
それから移動速度の遅さに不満を抱きつつ、屋敷に向かう道を辿りました。この時点では正直ダルくて、屋敷に入ったくらいのところでやめようと思っていました。雰囲気ゲーなので当たり前っちゃ当たり前なんですけど、なんだかよくわかんないし。

なんなく屋敷に辿り着いたものの、玄関では鍵が合わずに門前払いを食らいました。めげずに横のガレージ(?)みたいなところにある犬用入口からの不法侵入に成功、屋敷の中を徘徊しはじめた時には移動速度への不満は消えていました。

しばらく散策して思ったのは、誘導の仕方が秀逸なこと。
主人公エディスは独特な比喩表現が含まれる独り言をこぼしながら歩き回るのですが、その独り言は字幕として画面‥‥一人称視点なので視界といった方が適切かな、視界に表示されます。この字幕が現れた方向や、字幕が消えていく方向を追っていけば乱雑な屋敷の中を迷わずに進めると気付いた時、そのさりげない誘導に驚かされました。

独特な比喩表現が含まれるエディスの独り言

なにが凄いって、別にこの字幕が誘導だと気付かなくても誘導されるだろうことですね。字幕が出たなと思ったら自然と近づいて追いますもん。

てっきり虱潰しに歩き回らなければならないゲームかと思いきや、そんなことはなさそうだったので俄然楽しくなってきました。
操作もスティックで移動、L1で各動作と単純なのも良いです。

独特な比喩表現が含まれるエディスの独り言その2

そんなこんなでエディスの独特な比喩表現を楽しみながら屋敷を徘徊し、隠し通路を通って1947年に亡くなったモリーの部屋に侵入。
部屋の中にあるノートを開くと、視点がエディスからモリーへと切り替わります。

ちなみにこれまでの散策でわかる話ですが、フィンチ家の生き残りはエディス一人。モリーだけでなく、フィンチ家のお屋敷にある数々の部屋の主たちは、もうこの世にいません。
しかしフィンチ家は死んだ家族の部屋はそのままに、新しい家族が増えたら増築するというウィンチェスター・ミステリーハウスじみた方針だった模様。エディスはもういない家族たちの部屋で、彼らの最期を追想する――というのがこのゲームです。

モリーは何故かごはん抜きで寝かしつけられてしまったらしく、空腹に耐えかねた彼女は自分の部屋で食べられるものを探します。

セイヨウヒイラギの実。有毒です。

歯磨き粉。食べ物ではありません。

ネズミの餌。え、え、えぇーー‥‥。

それでもモリーの餓えは満たされず、ふらふらと窓に向かった彼女はツバメさんを見つけます。

え、まさかそれも食べるの??
彼女がこの先どのように死に至ったか、気になる方はぜひプレイしてみてください。
途中めっちゃ酔うとこありますけど、それ以外はおすすめです!

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